夫婦円満の秘訣は「一緒にいない」
よくある揉めごととしては、田舎暮らしをしたいといって移住先を勝手に見つけてきて大ゲンカになるパターンです。相談されることもなく、退職金や貯金を使って家を購入したことに激怒した妻は緑色の紙を渡す……。
「言えばわかってくれるはず」という一方的な思い込みは、熟年夫婦であっても禁物です。特に退職金などの老後の資金を何の相談もなしに使うことは、信頼関係が一瞬でガラガラと崩れていきます。夢を語る前に、現実のすり合わせをすることが必要です。
そして何といっても、日中はずっと別々の時間を過ごしていたわけですから、できればその暮らしが続けられるようなライフスタイルがベストです。
定年後、いつも同じ空間にいるとお互いに疲れます。自宅で仕事をするにしても、できるだけお互いが1人でいる時間をつくりましょう。妻の生活のペースを乱したり、やることにいちいち口をはさんだりすることは厳禁です。
コロナ禍のステイホームで離婚率が減ったにもかかわらず、離婚の相談件数が増えたと聞きます。
「ステイホームでずっと顔を突き合わせていたら、お互いの嫌なところが見えてきて我慢ができなくなった」といった例が多かったようです。これは将来、定年後に起こる未来が前倒しに起きていたということになるのではないでしょうか。
ある人は、掃除や片づけなど普段なら見過ごしていたことを、毎日家にいる夫が細かく言うようになってきて、鬱陶しくなってきたそうです。それに追い打ちをかけるように、三食ご飯を作ることを当たり前に要求する夫のことが心底嫌になり、ふと「ひょっとして定年後もこんな感じかも……」と、ぞっとして離婚を切り出したそうです。
ですから冗談みたいな話ですが、「なるべく一緒にいないこと。定年前と同じような生活スタイル」が夫婦円満の秘訣だと思います。
最後まで一緒にいるのですから、相手に思いやりの心を持つのは当然といえば当然ではないでしょうか。


