会社員が手取りを増やすには、どうすればいいのか。東大卒ファイナンシャルプランナーの服部貞昭さんは「領収書や明細はよく見直したほうがいい。会社員でも『申請するだけでもらえるお金』は多く存在する」という――。
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写真=iStock.com/Stossi mammot
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会社員が「手取りを増やす」3つの方法

コロナ禍以降、国や地方自治体からいろいろな給付金が支給されています。そのほとんどは、子育て世帯や住民税非課税世帯向けで、「自分は何ももらえない」と感じている人も多いのではないでしょうか。

【Close-up:誰も教えてくれない「手取り」を増やす裏技】はこちら
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でも、実は会社員でも、ちょっと工夫するだけで手取りを増やす方法があります。にもかかわらず、知らずに損をしているケースが多くあるのです。

今回は、誰でも今すぐ簡単に始められる、手取りを増やす裏ワザを「税金を取り戻す」「保険をフル活用する」「支出を減らす」の3つの視点から紹介します。

裏ワザ①「税金を取り戻す」

まずやるべきなのは、あなたが払った税金を取り戻すこと。いわゆる「節税」です。会社員ができる節税の中でも、すぐに始められて効果的なものが「医療費控除」と「ふるさと納税」です。

医療費控除

「医療費控除」とは、医療費を支払った場合、確定申告をすると、税金が戻ってくる(還付または減額される)制度のことです。

病院や薬局などで支払った医療費が、年間で10万円(総所得金額200万円未満の場合は、総所得金額の5%)を超えた場合に、その超えた部分の一部の金額が戻ってきます。

たとえば、年収700万円で、配偶者と高校生の子ども2人を扶養している人であれば、20万円の医療費を支払った場合、所得税と住民税を合わせて2万円、税金が安くなります。子どもの誕生から独り立ちするまでの約20年間では、合計40万円です。

「10万円」という金額はハードルが高いように感じられますが、実は、医療費控除の対象は、かなり幅広いです。

病院や薬局の窓口で支払った医療費だけでなく、通院するための交通費も対象になります。インプラント、歯列矯正など保険適用外の自由診療でも、治療目的であれば医療費控除の対象です。

エピソード①「タクシー代4万円が戻ってきた」

Aさんの母親は、高齢で足腰が悪く電車・バスを利用することが困難であるため、毎回タクシーに乗って通院していました。タクシー代は、通常は医療費控除の対象外ですが、上記のようなやむを得ない理由があれば対象になります。

1回往復2000円のタクシー代だとしても、毎週2回利用すれば、年間で約20万円です。年収700万円で母親を扶養しているAさんが、上記の金額も追加して医療費控除を申告したところ、税金が約4万円も安くなりました。

ただし、タクシーを利用した際の領収書を捨てずに必ず保管しておくことが大切です。