申請先は「加入している健保」によって異なる
同じ健康保険に加入していれば、家族で合算できるのもメリットです。たとえば、親元を離れて一人暮らしをしている子どもが、親の健康保険の扶養に入っている場合、親の医療費と子どもの医療費を合算できます。
1回あたり12万円戻ってきたとして、一生のうちに5回その機会があれば、60万円お得になります。
高額療養費の支給申請は、診療を受けてから2年以内ですので、忘れずに申請しましょう。
高額療養費の具体的な申請先は、加入している健康保険によって異なります。会社員の方で「健康保険組合」や「協会けんぽ」に加入している場合は、勤務先の人事・総務担当部署、または直接健康保険組合へ申請します。
記事内でも触れた「限度額適用認定証」を事前に入手したい場合は、入院や手術が決まった段階で、これらの窓口に申請書を提出して発行してもらいます。急な入院などで事前の手続きが間に合わなかった場合でも、後日、窓口に「高額療養費支給申請書」を提出すれば払い戻しを受けられます。
なお、健康保険組合によっては、自分で申請しなくても、病院からの請求データをもとに自動的に給与口座へ振り込んでくれるところもあります。まずは、ご自身の勤務先や組合に確認してみましょう。
緊急時以外は「月初からの入院」がお得
高額療養費はとても便利な制度なのですが、いくつか注意点もあります。まず、月ごとに医療費を計算します。月をまたいでしまうと、別の計算になります。
たとえば、年収700万円の人が、5月下旬から6月上旬まで入院して5月に8万円、6月に8万円、合計で16万円の医療費を支払った場合、それぞれの月では、医療費は8万円で、上限の金額以内ですので、医療費は戻ってきません。
もし、5月初旬に入院して5月に16万円の医療費を支払ったのであれば、8万円が戻ってきます。
つまり、緊急でない限りは、入院は月初にするのがお得になります。
また、複数の医療機関で治療を受けた場合、69歳以下の方は、それぞれの医療費が2万1000円を超える場合のみ合算することができます。一方、同じ医療機関であれば、複数の診療科を受診しても、金額の制限はなく合算できます(医科/歯科、入院/通院の区別はあり)。
そのため、できるだけ同じ医療機関で受診したほうがお得になります。
