食料品の消費税減税は実現するのか。ジャーナリストの須田慎一郎さんは「財務省が消費税減税を阻止するための動きを本格化している。新聞の報道に注意すべきだ」という――。

※本稿は、須田慎一郎氏のYouTubeチャンネル「ただいま取材中!」の一部を再編集したものです。

経済財政諮問会議で発言する元国際通貨基金(IMF)チーフエコノミストのオリヴィエ・ブランシャール氏(右)。モニターはオンラインで出席した米ハーバード大ケネス・ロゴフ教授=2026年3月26日、首相官邸
写真=時事通信フォト
経済財政諮問会議で発言する元国際通貨基金(IMF)チーフエコノミストのオリヴィエ・ブランシャール氏(右)。モニターはオンラインで出席した米ハーバード大ケネス・ロゴフ教授=2026年3月26日、首相官邸

「消費税減税」阻止に動き出した財務省

4月7日、2026年度予算が成立した。過去最大の予算と報道されているが、名目GDP比で見ると過去30年間の中で12番目に少ない水準であることは、本連載のなかでご紹介した(参考記事)。

高市早苗首相にとって先の衆院選の選挙公約であった消費税減税については、秋を目途に法案提出を目指すとされている。今回はこうしたなかで、財務省があらゆる手段を駆使して高市首相が実現しようとしている食料品の消費税減税を阻止しようとしている現状について解説したい。

現在、財務省が標的に定めているのは「社会保障国民会議」である。この会議における主要な議論は、大きく2つ。一つは消費税の減税、そしてもう一つは給付付き税額控除だ。前者は、飲食料品に適用されている8%の軽減税率を2年間に限定して0%に引き下げるというものである。

さらに、その2年間のうちに「給付付き税額控除」の制度設計を行い、減税期間の終了と同時に新制度へとバトンタッチさせる計画だ。これにより国民負担を軽減し、実質的な手取りを増やす方向で議論が進められてきた。

しかし、ここへ来て財務省は、この国民会議の動きを封じ込めるべく本格的な介入を開始したのである。

財務省は現在、国民会議のメンバーに対してアプローチを進めている。財務省は何としても消費税減税を阻止したいという強い思惑を持っており、緊縮財政派や慎重派のメンバーに対してある案を提示している。