担当大臣の会見より報道が早かったワケ

さらに驚くべき事実が判明した。

経済財政諮問会議の報告を行うため、城内実経済財政担当大臣の記者会見が3月26日の18時50分過ぎに開始され、18時59分に終了した。しかし、日本経済新聞のデジタル版が同様の内容を報じたのは、会見中の18時54分であった。

つまり、日経新聞は担当大臣の説明を最後まで聞くことも、内容の確認を取ることもないまま記事を配信したということである。会見の内容を確認せずに、なぜこれほど迅速に報道できたのか。その裏には財務省による「裏ブリーフィング」の存在が浮上している。

ブランシャール氏本人が日本語でXに投稿

実は、ブランシャール氏が会議に提出した資料には、2通りの日本語訳が存在していた。一つは財務省が翻訳したもの、もう一つは内閣府と経済産業省が共同で翻訳したものである。この2つのバージョンは、内容が180度食い違っていた。

財務省版: ブランシャール氏が積極財政に慎重であり、後ろ向きであるかのような表現。
内閣府・経産省版 ブランシャール氏が責任ある積極財政を推進すべきだと指摘している内容。

日本経済新聞、朝日新聞、毎日新聞の3紙は、いずれも一方的に財務省版の翻訳を採用して報じていた。この事実から、各紙が事前に財務省から水面下でレクチャーを受けていたことは明白である。

また、ブランシャール氏本人は、自身の発言が事実と異なる形で報じられていることを直接認識している。氏は自らのX(旧Twitter)上で、日本語を用いて「高市総理は、(中略)力強い経済・社会プログラムを設計し、実行する機会を得ています。それは十分に可能であり、私はこれまでの議論に強い感銘を受けています」と政権の方針に賛同する投稿を行った。私の徹底取材の結果とブランシャール氏本人の主張は完全に一致しており、メディアの報道が虚偽であったことが裏付けられている。