財務省の提案
本来の計画では、しっかりとした制度設計を行い、2年後から「給付付き税額控除」をスタートさせ、それまでの2年間は消費税減税で対応するはずであった。これに対し財務省は、最初の2年間は「簡易型」の給付付き税額控除を導入し、2年後から本格的な制度へ移行すればよいという提案を行っている。
これは、給付を口実にすることで消費税減税を回避しようとする戦略である。
今後、オールドメディアの報道を注視していただきたい。「消費税は年金、介護、医療といった社会保障制度の重要な財源であり、減税すべきではない」という主張とともに、この「簡易型の給付付き税額控除」というアイデアが急浮上したかのような報道が増えていくはずである。この動向にはぜひ注目していただきたい。
このプランを立案したのは財務省、より正確に言えば財務省主税局である。
彼らは現在、水面下でこうした工作を加速させている。高市政権が掲げる「責任ある積極財政」路線によってプライマリーバランスの赤字が拡大し、国債の金利上昇を招き、経済が混乱するというロジックのもとに、そして衆議院選挙の公約であった消費税減税を撤回させることが狙いである。選挙公約を破らせることで積極財政路線を挫折させ、高市政権を短命に終わらせようとする思惑が明白である。
プロパガンダに加担する新聞
それに加担しているのがオールドメディアである。2026年3月27日、日本経済新聞は意図的ともいえる誤報を掲載した。
3月26日には経済財政諮問会議が開催された。この会議は2027年度予算の大枠、いわゆる「骨太の方針」を策定する中心的な組織であり、高市早苗首相が議長を、城内実氏が経済財政担当大臣を務めている。この日の会議には、米マサチューセッツ工科大学のオリヴィエ・ブランシャール名誉教授とハーバード大学のケネス・ロゴフ教授という、ともにIMFのチーフエコノミストを歴任したマクロ経済学の権威2人が招かれた。
日本経済新聞や朝日新聞、毎日新聞は、この会議の内容を次のように報じた。日本経済新聞は「ブランシャール氏は、国債を財源とした財政出動が自動的に正当化されるわけではないと釘を刺した」とし、防衛や期間投資は将来の歳入を十分に生まないため、批判的な注文をつけたと報じている。朝日新聞のデジタル版に至ってはさらに踏み込み、「招かれた学者からは金利上昇を念頭に置いた財政運営を促す指摘が相次いだ」とし、積極財政を否定する指摘があったかのように伝えた。

