日本の職場で使うと「評価されやすくなる」
こうした働き方に触れて、私が感じたのは、「業務の構造化」は、決して外資系コンサルティング業界だけの特別なものではなく、むしろ、日本の職場こそ、この考え方を取り入れることで、働き方をより良い方向に変えられるのではないかと思っています。
たとえば日本の職場では、
・目的があいまいなまま会議が始まる
・誰が何を決めるのかわからない
・議論と進捗共有が混在し、時間だけが過ぎていく
・「とりあえず集まる」こと自体が目的化してしまう
といった場面を、多くの人が経験しているのではないでしょうか。
もし、会議のたびに「この場の目的は何か」「この会議は決める場なのか、共有する場なのか」を最初に明確にするだけでも、無駄なやりとりは減ります。
プロジェクト開始時に、目的・役割・手順・成果物・期待値を言語化して共有する。そして、プロジェクトの進行に応じて継続的に期待値管理を行うだけでも、「聞いていない」「そんなつもりではなかった」といったすれ違いは、少なくなります。
業務を構造化する1つのメリットは、「評価されやすくなること」でもあります。
やるべきこと、成果物、期限が整理されていれば、自分が何をどこまでやったのかが明確になる。
結果として、努力や成果が正しく可視化され、上司や周囲にも伝わりやすくなります。
これは、日本の職場で多くの人が感じている「頑張っているのに評価されない」という不満を、根本から減らすことにもつながります。
仕事のスピードだけでなく、思考の質も変化
さらに、業務が構造化されると、仕事のスピードだけでなく、思考の質も変わります。
今、自分は「何のために」「どの作業をしているのか」がわかるようになると、ただ言われたことをこなす受動的な働き方から、自分で考えて動く能動的な働き方へと、少しずつシフトしていきます。
私がマッキンゼー・パリオフィスで学んだ「業務の構造化」は、特別な環境にいる人のための方法ではなく、むしろ日本で働きながらでも、今日から意識1つで取り入れられる、実践的な方法です。



