日々の会議から見える徹底した「構造化」

マッキンゼー・パリオフィスで働いて見えてきたことは、何もかもすべて「Structured」、つまりは徹底的な「構造化」によって効率と成果の最大化を追求していたことです。

通常、プロジェクト開始時に、目的やスコープ、成果物、役割分担、進捗管理の方法などを明確に整理します。数週間から数か月ほどの短期間で成果を出すために、最初から「何を・誰が・いつまでに・どのレベルでやるのか」が、具体的に定義されているのです。

日々の代表的な会議もすべて目的別に設計されています。

Check-in(チェックイン)& Check-out(チェックアウト):日々の進捗共有と情報共有

毎日、チェックイン・チェックアウトと呼ばれる、始業時と終業時の1日2回、チーム間ミーティングを実施し、チェックインではその日の仕事内容、クライアントとの会議予定を確認し、チェックアウトではその日の進捗を共有します。このミーティングは、仕事の進捗状況を共有することに重点を置き、問題解決の議論はそれに特化した場で行います。

Problem Solving Session(別名PSS):問題解決に焦点を絞った議論

PSSと呼ばれる問題解決に焦点を絞った会議を定期的に開催し、チームをガイドするパートナーとともに問題解決に向けた議論を行います。ここで成果物の内容等、具体的なコンテンツに絞った議論をし、プロジェクト進行において重要な役割を担います。

期待値を共有する際に必要な5項目

Team Kickoff(チームキックオフ)& Team Meeting(チームミーティング):チームのオンボーディング、チーム内での期待値管理などを目的にしたミーティング

チームのコラボレーションを非常に重視しており、プロジェクトが始まる際は、チームキックオフが必ずあり、チームによるプロジェクトの進め方を定義し、チームルールや各コンサルタントの役割と責任を明確にします。

プロジェクトが始まると、チームにもよりますが、約2週間ごとにチームミーティングがあり、そこで各コンサルタントが、うまくいっていることとそうではないことを順に共有し、チーム内の問題が発覚した場合、その場で解決策を提示します。

ここで特に重要なのが、各コンサルタントの期待値管理。このプロジェクトから何を得たいと思っているのか、貢献できることは何か、制約事項はあるかなど、すべてを最初にチーム内で共有します。

期待値を共有する際には、「何を、どのレベルで、いつまでに、誰が、どの条件で達成するか」、そこまで落とし込むこと。そうすることで、チーム内での誤解や衝突をなるべく避けることができます。

期待値管理は単発ではなく、プロジェクトの進行に応じて継続的に行うことが重要です。たとえば、チームミーティングの場で定期的に「期待値の再確認」を行い、目標や貢献内容に齟齬がないかをチェックすることで、プロジェクト後半になっての不満や混乱を未然に防ぐことができます。

ミーティング
写真=iStock.com/b-bee
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このように、進捗共有のための時間、問題解決のための時間、チーム運営のための時間が明確に分けられ、「この場で何を話すのか」「何を話さないのか」がはっきり決まっています。これは、時間を最も効率的に使うための「構造化」による工夫です。

これにより、各会議が脱線することなく、本来の目的に集中できるようになるのです。