日本に1700万人、「境界知能」と呼ばれる人たちがいる。IQが70以上85未満。病気でも障害でもない。「なぜできないのか」と叱咤するのではなく、指示の仕方を変えることでミスは減らせる。双方が働きやすい組織のつくり方とは。
医師の診断にはない気づかれにくい存在
企業の管理職の方から「何度説明しても仕事を覚えない部下がいて扱いに困る」という相談を受けることがあります。指示にはうなずくのに、実際の作業になると手順を取り違える。電話でも話の要点がつかめず、受け答えが滞る。
私はそうした従業員には、まず仕事がうまくいかない理由を見立てる必要があると考えています。
職場では行動を観察し、作業のどこでつまずくのかを確かめます。たとえば「覚えが悪い」という困りごとは、耳から入った情報を一時的に保ち、必要な順番に並べるワーキングメモリーの弱さから表れる場合があります。
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(構成=渡辺一朗 イラストレーション=村田篤司)



