謝罪は先手必勝
いちばん信頼されないのは、自分の失敗を認めない人です。事実を「明らめ」ようとしない人は、失敗を他人のせいにしたり、?をついて誤魔化したりする「諦めの悪い人」になる。そうなると組織内での信用が落ちて、次のチャンスを与えてもらえなくなるでしょう。
また、そもそも失敗は隠しきれるものではありません。いずれ必ず誰の失敗なのか明らかになります。それを自ら「明らめ」ようとせず、誤魔化すのに時間をかけていると、どんどん謝りにくくなっていきます。
「このタイミングで謝ったら、『なぜもっと早くいわなかったんだ!』と責められてしまう」――そう思うと、謝りたくても謝れなくなってしまうのです。
謝罪で最悪なのは、「謝れ!」といわれてから謝ることかもしれません。そうなると、どんな謝り方をしても誠実には見えないものです。
たとえば冤罪を発生させてしまった検察や警察の責任者が、被害者からの謝罪要求を受けてから謝罪記者会見を開くことがありますが、世間に「保身に走って後手に回ったな」という印象を与えることが多いように思います。
ですから、謝罪は先手必勝。自分で「失敗した!」と気づいたら、すぐにそれを認めて謝らなければいけません。多少の文句はいわれるでしょうが、自分から素直に謝る相手を強い言葉で非難して追い詰める人は、そんなにいないものです。謝ってしまえば、自分の不安な気持ちも和らぐでしょう。
相手の怒りにブレーキをかける言葉
その場合、単に「申し訳ありませんでした」と謝るだけでは足りません。失敗が発生したときは、必ず「再発防止」が問題になります。同じミスをくり返さないためには、なぜそうなったのかという原因の分析が不可欠。
とはいえ失敗してすぐの段階では原因もわからないので、「原因を明らかにして後ほど報告します」などと伝えるのがいいでしょう。それだけでも、相手の怒りにはだいぶブレーキがかかります。
もちろん、表向きそう伝えるだけではなく、失敗の原因は全力で考えなければいけません。それを怠ると、本当に同じミスをくり返します。
この原因究明も、時間を空けずにすぐ取り組むことが大事。失敗の痛みが残っているうちに考えないと、分析も甘くなってしまいます。失敗にいたったプロセスがどうだったのかも、時間が経つとよくわからなくなるでしょう。
失敗の原因はひとつとはかぎりません。取引先との商談のような相手のある仕事であれば、自分だけの問題ではないこともあります。人間のやることは予測不能な面もあるので、途中で急に相手が想定外の対応をすることもあるでしょう。

