日本人の4人に1人は生まれつきの夜型人間
「夏休みだからといって、夜ふかしをしてはいけません。毎日規則正しい生活を送りましょう」
小学生のころ、こんな注意をされたことはないでしょうか。
私は体内時計の研究をしていますが、子どもに限らず、不規則な生活が体によくないということは科学的に証明されています。たとえば夜、寝る前に食べると太りやすくなります。その理由を「寝ているあいだは動かないので、摂取したカロリーが消費されないから」だと思っている人は多いのですが、それだけではありません。これには体内時計が深く関係しています。「いつ食べるか」は、「何を食べるか」と同じくらい気にする必要があるのです。
体内時計の存在については、すでにご存じの方も多いでしょう。
「人間の体には地球の自転周期に合わせて一周する体内時計が備わっている。そのはたらきにより、夜になれば眠くなり、朝が来れば目が覚める。しかしこの体内時計のサイクルは、厳密には24時間より少し長いので、放っておくと遅れてしまう。朝、太陽の光を浴びてリセットすることが大切である」
このことは、一般の方にも広く知られるようになってきました。
しかし、体内時計には「中枢時計」と「末梢時計」の2種類があることや、朝の光以外にも体内時計に影響を与えるものがあることは、まだあまり知られていません。
脳の視床下部にあるのが「中枢時計」で、これは目が光を感知することでリセットされますが、細胞の一つひとつにある「末梢時計」は食事や運動の影響を強く受けます。ですから、体内時計のコントロールのためには食事時間の管理が欠かせないのです。
特に私が心配なのが、日本人の4人に1人くらいの割合で存在するといわれている夜型の人です。主に遺伝で決まる体内時計の型のことをクロノタイプといい、朝型、夜型、中間型に分けることができます。朝型の人は、朝は目覚まし時計いらずで目が覚めるかわりに、夜はすぐまぶたが重くなります。それと対照的に、夕方になると頭が冴えはじめ、朝はなかなか起きられないのが夜型。そして両者の中間が中間型です。日本人の睡眠時間に関する統計をもとに、ご自身のクロノタイプを診断することができるシートを作成しました。下の図を参考にして、どれにあてはまるか確認してみてください。体内時計が遅れがちな夜型の人は、「いつ食べるか」にいっそう気を配らなくてはいけません。
夜型の人たちの多くは、平日は毎朝無理をして起きています。午前中はぼんやりしていますが、夕方になるにつれ調子が出てきて、夜はなかなか眠くならない。そんな生活を続けていると、平日の睡眠負債がたまり、休日は昼過ぎまで起きられなくて当然です。ゴールデンウイークともなると、昼夜逆転に近いような生活リズムになってしまいます。連休明けの朝は2~3時間しか眠れないまま出勤することになり、海外旅行のときの時差ぼけのような状態になっている人も珍しくありません。これを「社会的時差ぼけ」といいます。
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