※本稿は、中山潤一『動ける体が大復活する1分体操』(アスコム)の一部を抜粋・再編集したものです。
「1分5センチ」がヨボヨボ化を防ぐ
まずは、片足を軽く前に上げる体操です。
それだけで、立ち上がるときや歩くときに使う筋肉や、姿勢を良くする筋肉が鍛えられます。日常的な動作が軽やかにできるようになります。さらに、平衡感覚が高まります。骨粗鬆症の予防にもなります。
この〈ゆる片足上げ〉は、他の体操の基本ともいえます。足を高く上げればそれだけ負荷がかかって効果的ですが、それほど高く上げなくても効果はしっかり表れます。
少し上げればいいだけなので、「ゆる」という名前が付いているわけです。ゆるいのに「片足」で立つことで、ウォーキングに勝る筋力アップと平衡感覚アップの効果があるのです。
実際に、この〈ゆる片足上げ〉を、開始時点よりも10秒間長くできるようになった方は、歩くスピードが0.8メートル/秒速くなった、というデータがあります(※1)。
これは、「速筋」が強くなったことを示します。速筋が強くなれば、転びそうになったときに、とっさに踏ん張ることができます。
やり方は、次のとおりです。
①背筋を伸ばして立ち、足を肩幅に開きます。
膝を軽く曲げて、両手は楽な位置に下ろすか、軽く開くようにしてください。
②右足のつま先が5センチぐらい床から離れるように、右足を上げます。
そのまま1分間、維持します。
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30秒でも「続ける」だけでいい
①のポーズで両足をそろえて立ったり、膝が真っすぐに伸びた状態だと、バランスがとりにくくなり、倒れやすくなります。足を上げてからも、膝は軽く曲げたままにしてください。
また、②のポーズで視線が上や足元を向いてしまうのも、平衡感覚を保てなくなり、ふらふらする原因になります。少しでもふらつくようなら、机に手をついたり、柱や手すりを持ったりして支えに頼ってください。
それでも効果はあるので、だいじょうぶです。
右足を上げているとき、左足の外側に体重がかかって、体が左に傾くことがないようにしましょう。左足を上げているときも同様です。右足の外側に体重がかかって、体が右に傾くことがないようにしましょう。
常に、重心が体の中心にあることを意識するといいでしょう。それでも、体が左右に傾いてしまうかもしれません。そのときには、支えを頼ってください。
片足で立っているうちに、上体が反り返ったり、腰が「く」の字になったりするのは、最初は仕方ありません。そうなってしまったら無理に矯正しようとするのではなく、「支え」を使ってください。
はじめから支えを使った人は、慣れてきたら少しずつ支えを離していきましょう。ただし、無理のないようにしてください。
支えを使っても1分間が長く感じられるようなら、まず30秒ぐらいから始めます。けっして無理をせず、続けることがなにより大事です。
何セットやってもいいのですが、左右合計で2分間ぐらいすれば十分です。1日2セットが目安ですが、朝昼晩と3回できればさらにいいでしょう。
(※1) Brown C, Simonsick E, Schrack J, Ferrucci L. Impact of balance on the energetic cost of walking and gait speed. J Am Geriatr Soc. 2023 Nov;71(11):3489-3497. doi:10.1111/jgs.18521. Epub 2023 Aug 2. PMID: 37528742; PMCID: PMC12159796.


