今注目すべき投資商品は何か。FPの伊藤亮太氏は「実家や祖父母宅に1枚はありそうな、売ったら丸儲けできる貨幣がある。帰省時に探してみてはどうか」という――。
コインを積み上げる子供
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実家にあったら即確保したい貨幣

今注目すべき日本の貨幣があるのをご存じでしょうか。実はこれらの貨幣はじわじわと価格が上昇してきており、状態次第では額面価格の100倍どころか780倍や1000倍以上になるケースも存在するのです。

そんなのうちにあるわけない。多くの方がそう思われるかもしれません。しかしながら、状態はさておき、実家や祖父母のご自宅であれば1枚は保有されている方も多くいるかもしれないという貨幣なのです。

いったいどのような貨幣が大化けしているのか。本稿では、注目すべき日本の貨幣のうち「銀貨」に注目して解説していきたいと思います。

1964年発行、日本初の記念硬貨

日本で最初の記念硬貨が、1964年の東京オリンピックを記念した千円銀貨と百円銀貨です。「実家にありそう」「うちにもある」という方は多いのではないでしょうか。千円銀貨は1500万枚、百円銀貨は8000万枚発行されたため、実家に眠っているというケースは十分あり得ます。

これら銀貨の価格は数年前から大きく上昇してきています。その理由の一つに銀価格の上昇が挙げられます。

田中貴金属「過去5年間 月次銀価格推移」における参考小売価格(税抜)を確認すると、2024年1月の段階ではグラム平均110円ほどであったものが2026年3月には平均で414円ほどと、およそ3.7倍程度に上昇しています。こうした銀価格の上昇が記念銀貨の価格押し上げにもつながっているのです。

数年前であれば、1964年の東京オリンピック千円銀貨は2000円前後で購入することができましたが、今では「Yahoo!オークション」の落札価格で見ても6000円前後します。

額面の6倍程度かと思われたかもしれませんが、実際には状態によって異なってきます。仮に実家で大切に保管してあり一度も触ったこともない完全未使用レベルであればさらに価格が跳ね上がる可能性があります。

過去の落札額は「最高78万円」

オークションワールド「AWオークション(提携先のオークションも含む)」における過去の落札結果を見ると、1964年の東京オリンピック千円銀貨で最も高額となったケースの落札価格は78万2550円(手数料込み)。これは、コイン鑑定機関・PCGSによる評価が「MS67PL」のものです。

世界的なコインの鑑定機関では、コインの評価は通常70段階で行われ、数字が高いほど状態が良く、70は「完全未使用の中で欠点のないコイン」を示します。

さすがに60年以上経過する1964年の東京オリンピック千円銀貨では70評価のものはありませんが、落札されたものは67というグレードが高いもので、かつPL(プルーフライク)と呼ばれる鏡のように光沢をもつコインの評価となっています。

PCGSにおけるMS67PL評価のものは、2026年4月現在で8枚しか存在しません。極めて状態が良く、美しい光沢をもつため高額落札となったのです。そこまでのグレードのものはご自宅や実家にはないとしても、評価次第では大化けする可能性が大いにあります。