「おいしいとはなんなのか」みつけた答え
コメを究め、「超高級米」という市場を切り拓いてきた関さんがいま見据えているのは、「地域」。「ワインでいえばブルゴーニュみたいに、南魚沼を米の聖地にしたい」と語る。その一手が、2022年の秋にリニューアルオープンした直売所「FARM FRONT(ファーム・フロント)」だ。
関農園の田んぼの前に建つ、地元の木材をふんだんに使用したおしゃれなカフェのような直売所では土鍋で炊いたコメを使った塩むすびを提供している。
「おいしいとはなんなのかをひたすら考えた結果、その米が育った田んぼを見ながら塩結びにして食べたら、めっちゃうまいんじゃね? ということです」
ファーム・フロントは新潟県外からも多くの来客があり、最大100人を超える行列ができたこともあるという。関農園のコメにそれだけの吸引力があるということは、新たな手ごたえになった。南魚沼がブルゴーニュのように観光客を引き寄せる場所になれば、産地が活気づく。「コメの聖地化」に向けて、すでに周囲の若手農家と相談を始めているという。
関さんを動かしてきたのはいつも、オタク魂だった。探求の熱は今も冷めやらない。関さんがいま学んでいるのは、「伝え方」。2025年の春には、ワインの産地として有名なカリフォルニアのナパを視察した。今年は北欧に足を運ぶ予定だ。関農園の取り組み、コメの味、産地の魅力をどう伝えるのか。農閑期の冬も、関さんの頭はフル稼働している。





