※本稿は、安井佑『大切な人が亡くなる前にあなたができる10のこと』(かんき出版)の一部を抜粋・再編集したものです。
医師から「治りません」と告げられたら…
医師に「治療すれば治りますよ」「日常生活に戻れます」と言われたら、あなたの大切な人は、まだ人生の最終段階には至っていないということ。その場合、患者さんは治療に専念すればいいだけです。安心して治療を続けてください。
問題は、医師から「治りません」「日常生活には戻れません」と告げられたとき。
これは、残念ながら、あなたの大切な人の人生が最終段階に入ったサインです。
残された時間の中に「いい時間」をつくりたいのであれば、今すぐあなたが動き始めるべきタイミングということになります。
そしてこのとき、あなたに確認してほしいのが、大切な人の「人生の残り時間」の目安についてです。
この点について、ぜひ医師に確認してほしいと思います。
細かい余命は医師にもわからない
ただ、残り時間についても、細かいことはやっぱり医師にもわかりません。
ある程度病気が進行しているのであれば、月単位でおおまかな検討がつけられることもあるので、「次の桜を見るのは難しいかもしれません」くらいのことは言ってもらえると思います。でも、わかるのはその程度です。
ですから、あなたが残り時間について聞くときは、「半年先」「1年先」など、時間を短いスパンに区切って聞くと、医師は答えやすいでしょう。
そしてこのとき同時に、残り時間の「自立度」も確認してほしいと思います。
自立度とは「自分がどれだけ思いどおりに動けるかという指標」です。これがわかると、大切な人がいつまで自分の脚で歩けるのか、介護が必要になるのはいつ頃か……ということが、なんとなくわかります。
つまり、残り時間であなたが何をしてあげられるかが、おぼろげに見えてくるのです。
まとめると、残り時間の目安について医師に聞く場合は、
「半年後(あるいは1年後)、あの人はどうなっていると思いますか? その頃、生きている可能性が高いですか? それとも、亡くなっている可能性が高いでしょうか?」
「もし生きているなら、その頃の自立度はどれくらいですか? どの程度の介護が必要になっていると思いますか?」
というふうに聞いてみてください。
医師はわかる範囲で、答えてくれると思います。

