「持病の悪化→自立度低下」を繰り返す

【内臓疾患の場合】

では、あなたの大切な人が、心臓、肺、腎臓など、内臓に持病を抱えている場合はどうでしょう?

こちらも、次のグラフを見てください。

患者さんはある日、感染や不摂生などが引き金となって、持病が悪化【=急性増悪】します。入院治療で身体機能はある程度は回復しますが、完全には元に戻らず、自立度は以前よりやや低いところで落ち着きます。

内臓疾患の患者さんの場合、この「急性増悪→自立度低下」をたびたび繰り返します。

繰り返すたびに、段階的に自立度が低下していくのが特徴です。

ここでの「あるタイミング」のヒントは入院の頻度です。

たとえば、今までと違って、1年のうちに2度も3度も入院するようになったら、残り時間は限られているかもしれない、と考えてください。

大切な人がそんな段階に差し掛かったら、「いい時間」をつくるためにあなたが動き始める、待ったなしのタイミングです。

サインは「食事量」と「体重」に出る

【老衰の場合】

老衰や認知症は、病気の進行や亡くなるタイミングがもっとも予想しづらい病気です。

老衰の方の症状や自立度はゆっくりと長期で低下していきます。それが10年以上続くこともありますので、介護施設にお世話をお願いしているご家庭も多いと思います。

そうした場合、「いい時間」を仕込むためのタイミングをとらえるためのヒントは食事量と体重です。

いままでと比べて明らかに食べる量が減ったとか、体重が急に落ちたとかの変化があったら、終幕の「開始時間」が来たのかもしれない、と考えてください。

夏の脱水症、冬のインフルエンザなど、ちょっとしたきっかけで急変はおきますが、その前に「いい時間」を仕込むためには、基礎体力の変化に気づくことが大事です。体力は体重か筋肉量と比例していると考えて、大切な人の身体に触れてもらうのが一番いいと思います。