NHKでは絶対的なエースアナウンサーと評されて、鳴り物入りで始まった和久田麻由子が司会を務める「追跡取材news LOG」(土曜夜10時)。初回放送(4月25日)は、まったくの期待外れだった。次世代メディア研究所代表の鈴木祐司さんは「ヤメNHKアナが民放でつまずく典型的なパターンだ」という――。

ヤメNHKアナ和久田麻由子「news LOG」惨敗

新番組は視聴率および放送内容で大惨敗と言わざるを得ない。

個人視聴率は、同じ時間の裏で放送していたTBS「情報7daysニュースキャスター」(司会:三谷幸喜と安住紳一郎アナ)の3分の1にも届かなかった。土曜夜10時台の改編前の番組「with MUSIC」(司会:有働由美子アナと松下洸平)と比較しても、数字は改善するどころか若年層に逃げられてしまった。実際に視聴した人々の声にも、「期待外れ」「ワンクール持たないと見た」など酷評が多い。

NHKからフリーになって成功したアナウンサーは数多い。ただし、短期間で消えた人も少なくない。和久田アナの初回を見る限り、死屍累々の失敗例に近い民放デビューとなったように見える。何が問題なのかを分析してみた。

視聴率から浮び上る課題

視聴率で浮かび上がる問題点がいくつかある。まず同番組だけが放送の直前直後でほとんど数字が上がっていない点だ。

【図表】2026年4月25日 4ニュースの視聴率推移
スイッチメディア「TVAL」データから作成

同時間帯の裏番組は4%から8%近くと倍増させている。それだけ「7days」を見たいと思っている人が多い証拠だ。ところが「news LOG」は直前の番組とほぼ同じだった。実際には番組開始前後に流入した人がいたかもしれないが、だとすると序盤で同数の視聴者に逃げられたことになる。やはり課題は小さくない(視聴率データはスイッチメディア「TVAL」から。以下も同様)。

実はニュースは、番組をはしごして見る人が少なくない。

ここにも課題が見える。NHKの「サタデーウオッチ9」(キャスター:山下毅と林田理沙)終了後に、そこから流出したほぼ同率が「7days」の上昇につながった。「サタデーステーション」(メインキャスター:高島彩)も、テレ朝から流出したほぼ同率がTBSに流れている。

そして残念ながら日テレ「news LOG」への流入はほぼゼロだった。新番組ゆえ認知度の低さが致命的だったかもしれない。それでも事前の番宣も盛んに行われていたことを勘案すると、新番組も和久田アナもそれほど期待されていなかった可能性がある。