競合番組との比較
この土曜夜9~10時台のニュース4番組を詳しく比較してみよう。
個人全体の視聴率だと、「news LOG」は「7days」の3分の1以下で、夜9時台の2番組(「サタデーウオッチ9」「サタデーステーション」)と比べても半分程度しかなかった。
では、視聴者構成はどうか。
まず全般的な傾向では、ニュース報道番組は65歳以上など中高年で強く、19歳以下など若年層にはあまり見られない。和久田アナを前面に出した「news LOG」も、若年層・コア層・高齢層のいずれにも大きな影響は与えていなかった。
ただし例外はあった。
大学生で比べると、男子より女子で高くなっている。やはり女性アナウンサーがメインという要素が、女子大生には一定の引きとなっているようだ。ただし高島彩がメインを務める「サタデーステーション」には遠く及ばない。NHKで絶対的エースと言われても、そもそも若年層はNHKをあまり見ない。波及効果は限定的だったようだ。
それでも大きく反応した層もあった。
「タレント芸能人」に興味を持つ人々だ。個人視聴率では他局に大きく水をあけられていたが、この層では3分の1以下だったTBSに対して6割と健闘した。2分の1以下だったNHKやテレ朝に対しては、逆転あるいは互角となった。和久田アナの神通力は特定層では有効だったようだ。
前番組との比較
改編では、前番組と比べてどう改善したかも問題だ。
日テレは有働由美子がキャスターを務めた「with MUSIC」を終了して、報道番組に切り替えた。
まず気になるのは、個人全体の視聴率。残念ながら今年1~3月の平均や、前年同時と比べて微動だにしていない。改善は見られなかった。
さらに視聴者構成では問題も散見される。
65歳以上の高齢者で数字が上がったものの、コア層や19歳以下で下がってしまった点だ。日テレはコア視聴率を重視してきた。より多くの広告収入を得るため、スポンサーが望む若年層に見られる番組に注力してきたのである。
残念ながら今回の新番組は、その方針に沿う結果とはなっていない。
ただし音楽番組と報道番組では、制作費に大きな差がある。出演するアーティストの出演料やセット代などがかさむのに対して、ニュース番組は同じセットを使いまわせる。しかも「news LOG」は和久田アナを除くと出演者は全て局職員だった。経費節減は大きかったはずだ。
視聴率と広告収入が下がる傾向の中で、費用対効果を重視したとすれば一定の成果と言えるかも知れない。ただしこの方針では、広告収入減の流れを止めることはできない。
視聴者構成では、もう1つ気になる点がある。
和久田アナの同世代となる20~40代の女性専業主婦にソッポを向かれている点だ。個人全体では前番組と互角だったが、新番組はこの層の3分の2に逃げられてしまった。口コミ力の高いこの層に不人気というのは、今後の展開にとって大きく影響する。


