マキロン、ロキソニンを手放す大博打
4月15日、第一三共株式会社は、市販薬事業をサントリーホールディングスに売却すると発表した。同社の代表的な商品は、消毒薬の「マキロン」や解熱鎮痛薬の「ロキソニン」など、私たちに馴染みのあるものが多い。市販薬の業界では、そうした商品をOTC(オーバー・ザ・カウンター)医薬品と呼ぶ。いわゆる大衆薬だ。
今回の第一三共の資産売却は、国内の大衆薬メーカーから、世界トップのがん治療薬企業へと変身を目指す意図があるのだろう。同社の戦略変更は、かなり大胆な試みといえる。
今後の注目点は、第一三共が、本当に、世界トップのがん治療薬企業に変身できるか否かだ。専門家の間でも、今回の戦略変更について賛否両論があるようだ。ただ、同社の試みが成功すると、そのインパクトは小さくはないだろう。これまであまりリスクを取りたがらなかった日本企業の経営者には、重要なヒントになることも考えられる。
日本企業の「成功例」となるか
現在、同社と世界大手メーカーとの収益力の差は大きい。その差を埋めるためにも、経営陣が研究開発体制拡充などの意思決定を下し、リスク管理体制を拡充することが必要不可欠だ。
同社の戦略変更が成功例になった場合、日本企業全体に与えるインパクトは計り知れない。今後、世界市場を目指してリスクを取る企業が増えるかもしれない。第一三共のケースは、ぜひ成功例になってほしいものだ。

