日本で資産1億円を超える人は、全人口のわずか3%。彼らと残り97%を分けるのは、年収でも投資の巧さでもない。富裕層マーケティングを長らく手がけてきた西田理一郎さんは「分単位でスケジュールを管理するエリートほど、ある“非効率な1時間”を絶対に手放さない」と断言する。スマホの通知をすべて切り、誰とも会わず、ただそれだけに没頭する。ジムでもサウナでも瞑想でもない、その正体とは――。
分刻みで動く一流がこのために「1時間」を確保する
現代のビジネスエリートたちは、常に時間に追われている。移動中はオーディオブックを倍速で聴き、ウェブ会議の合間にチャットの返信を済ませる。タイパ(タイムパフォーマンス)を極限まで追求し、すきま時間をいかに効率的に埋めるかが、優秀なビジネスパーソンの証しとさえなっている。
しかし、私が接してきたトップクラスの富裕層やエグゼクティブたちの行動様式を観察していると、ある興味深い矛盾に突き当たる。彼らは誰よりも時間に敏感でありながら、時として予定を完全にブロックし「ただ葉巻(シガー)を吸うためだけ」に1時間以上の時間を費やすのだ。スマートフォンを脇に置き、誰からの連絡も受け付けず、ただ紫煙をくゆらせる。この一見すると非効率極まりない空白の時間を、彼らは何よりも重要視し、死守しようとする。
なぜ、時間に厳しい彼らが、わざわざ何もしない時間をつくるのか。その答えを探るためには、まず「紙巻きタバコ」と「シガー」の決定的な違いを理解しなければならない。どちらも「たばこ」という植物を原料とするため同じ嗜好品として括られがちだが、その本質は根本から異なる。
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