手帳の選び方、1週間の組み立て方法、自分の軸のつくり方……。時間管理の達人たちが試行錯誤の末にたどりついた実践的なテクニックと、その背景にあるセオリーを披露する。

▼太田彩子さんのメソッド

私の「朝活」は2部構成です。

毎朝5時前に起きてコーヒーで目を覚ましたら、早速クライアントに提出する資料などの作成にかかります。朝一番に、1番集中力を必要とする仕事、アウトプットの仕事から始めるのは、もっとも頭が冴えている時間帯だから。朝は集中力が高まっているので、昼間なら90分かかる資料も60分程度で作成できます。ここまでが朝活パート1で、約1時間。

その後、家族と一緒に朝食をとったり、自分の身支度をして、7時からが朝活パート2です。自宅でアウトプットの続きをしたり、一足早く出社して別の仕事に取りかかることもあります。

2部構成にしている1番の理由は、家族の生活時間に合わせるためですが、結果的にメリハリがついて、仕事もテキパキとこなせます。

気の進まない仕事はどうしても後回しにしがちですが、私はできるだけ早い時間帯に片付けることを意識しています。たとえばクライアントや上司への悪い報告は、朝一番が最適。朝は相手も元気で、精神的に余裕があります。そのため悪い報告をしても、いい方向に話が進みやすいのです。

午後は商談やミーティング中心に予定を組みます。人と会う仕事をこなすと頭や体に疲れが溜まっていくので、夕方以降は無理をせず、情報収集や読書といったインプット中心に切り替えます。

アウトプットは納期がある場合が多いので1つずつ集中して確実に仕上げていく必要がありますが、インプットは自分のペースでできる。自分の体調と相談しながら、夜7時ごろには切り上げる場合が多いですね。

太田彩子(ベレフェクト代表取締役)
早稲田大学卒業後、リクルートに入社。企画営業として社内MVPを3度受賞。2006年ベレフェクト設立。現在は女性営業の育成に特化したコンサルタントとして活動。支援した女性は4万人以上。著書は『1億売るオンナの8つの習慣』ほか。