仕事で成果を出すための秘訣はなにか。実業家の堀江貴文さんは「通勤のために毎朝、満員電車に乗っている人の気持ちがわからない。"職住近接"という考え方があるように、職場の近くに住むのが最も効率的だ」という――。

※本稿は、堀江貴文『あり金は全部使え』(マガジンハウス新書)の一部を再編集したものです。

人であふれる駅
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「人を使うこと」に悪いことはひとつもない

最も大切な資源は、時間だ。その次に大事なのは、やはり人だ。

うまくいっている会社は、商売上手であると同時に、優れた人が集まってくる環境の整備ができている。どんなに勝ち目のプランがあっても、優れた人がサポートしてくれなければ、ビジネスは成功しないのだ。

僕はプログラムはできるし、お金の管理も人並み以上にできる。

ビジネスパーソンとしての能力は、高い部類に入るかもしれないが、もっと出来のいいビジネスパーソンは、身近に何人もいる。自分はまだまだだなぁ……と、たびたび感じる。

仕事のすべてを自分で回そうとは、考えない。

もしかしたら自分でやってしまった方がスピーディに解決できる場合もあるが、僕は自分の時間の最適化を優先したい。他人に任せられる仕事は、他人の手を頼りまくる。人に任せたぶん、別の新しいことに時間を注ぎたい。それで手柄が他人に取られるのも全然OKだ。

人を使うことは、他人の雇用を創出して、感謝も受け取れる。

悪いことは、ひとつもないのだ。

人の手を借りられない人のパターン

ビジネスの成功者はみんな、人づかいが巧みだ。

プライドを捨て、できない自分をさらけだし、人の手を平気で借りられる。そして周囲に、優れた人がどんどん集まってくる。

ビジネスパーソンとしてのスペックが低い経営者ほど、実は人を使うのが上手い。

人に頼りまくっているうちに、気づいたら資産家になっているような例は、けっこう多いのだ。

人の手を借りられないという人には、2パターンある。

ひとつは自分でやった方がうまくいくと思いこんでいる人、もうひとつは他人と手柄をシェアしたくない欲張りだ。どちらも間違ったこだわりだ。

自分より仕事をうまくやれる人は、いくらでもいる。手柄は分け合ってこそ、大きな評価を得られる。ひとりで何でもやろうとしてはいけない。お金を効果的に用い、優れた人を使う選択を持ってほしい。

協調性が大事だと言っているわけではない。

やりたいことをよりスムーズに、大きなレベルで進めていくには、人を使うスキルが高い方が効率的ということだ。