※本稿は、堀江貴文『あり金は全部使え』(マガジンハウス新書)の一部を再編集したものです。
逆三角形に近づく人口ピラミッド
SNSを眺めていると「近い将来、国民年金制度は破綻する」「定額を納め続けても自分たちに支払われることはない」という意見が、多く見受けられる。特に就職氷河期世代より下の、若い社会人たちの間で広まっている。
要因は、言うまでもない。日本社会の少子高齢化だ。
昭和の後半ぐらいまで人口ピラミッドは、未成年(当時の20歳未満)の層が最も厚く、年長者を支える富士山型の統計だった。
しかしバブル経済以降の1990年頃から20~64歳の層が増え始め、統計図は壺型に変化した。
それから年々、壺の上部の厚みが増し、2025年現在は75歳と50歳前後のベビーブーマー世代が最も多く、統計図は頭の大きな不安定な壺の形となった。
ちなみにいま総人口1億2000万人のなかで、75歳以上の老人の割合は、約18%だという。
現データの分析では、2060年に総人口は8600万人ほどに減り、65歳以上の人口は総人口の4割を占めるそうだ。その頃には人口ピラミッドは、カクテルグラスのような逆三角形に近い統計図となるはずだ。
年金制度が破綻することは制度設計上ありえない
少子高齢化は、もはや日本の定まった未来だ。
大胆な移民解禁でも行わない限り、人口が減っていくのは間違いない(事実上、移民政策は解禁しているに等しいのだけれど)。保険料を収める現役世代が減り続け、年金を受け取る高齢者は着実に増えていく。なのでいずれ年金制度が破綻するのは目に見えているじゃないか……というのが若者の言い分だ。
国民年金保険料は2025年の時点で一律、月1万7510円と決められている。無職だろうと借金があろうと、基本的には納めなくてはいけない。
年間21万円以上もの大金を、何十年も納め続け、最終的に「もらえる年金はゼロ」になってしまうとしたら、やっていられないだろう。
年金なんか払うもんか! と投げやりになってしまう気持ちは、多少わからなくもない。
だが、短絡的になってはいけない。
年金制度が破綻することは、制度設計上ありえないのだ。

