若い世代でも自分に自信がある人ほど、大企業への不信感からベンチャーを選ぶという。彼らの仕事観には、LINEやフェイスブックなどのSNSが影響している。

近年の大学生の仕事観を考えるうえで、「仲間」は欠かせないキーワードです。彼らは好景気や物価の上昇を経験したことがなく、両親の仕事も自分の将来も不安定であるのが当たり前だった世代。さらに東日本大震災を経験し、日本の技術もマスコミも信頼できないことを実感しました。

彼らは、「欲しいものは誰もくれない。自分たちで生み出していかなければならない」ということを知り尽くしています。そんななかで、唯一自分たちの力だけで可能だったことが、誰かと手をつなぐことでした。

ただ、彼らの求める「仲間」とは、震災以降にもてはやされた「絆」とは少し異なります。日本社会はこれまで「絆」を「しがらみ」と呼び、どこか疎ましいものとしてとらえてきました。こうしたことを背景に、若者たちが直感的に意識したのが「しがらみのない人間関係」をいかにつくり上げるかということだったのではないでしょうか。彼らはLINEやフェイスブックといったSNSを活用することで、適切な距離感を保ちながら、柔らかなつながりを維持しているように見えるのです。

(構成=稲泉 連 撮影=的野弘路)
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