代謝がわかれば、行動が変わる。行動が変われば、体が変わる。病気や老いを予防するには「代謝がすべて」と訴える専門医に、「内臓脂肪を燃焼する食事と生活習慣」を聞いた。

見た目も悪い「メタボ腹」あらゆる老いの原因に

ポッコリと突き出た「メタボ腹」に悩む人は少なくないでしょう。「最近、メタボ気味でね……」と自嘲して終わりがちなこのメタボリックシンドロームについて、国が診断基準を設け、保健指導の推進に力を入れているのはなぜか、本当に知っていますか?

池谷 敏郎(いけたに・としろう) 東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科に入局。97年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。生活習慣病、血管・心臓など循環器系のエキスパート。『代謝がすべて やせる・老いない・免疫力を上げる』(角川新書)など著書多数。
池谷 敏郎(いけたに・としろう)
東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科に入局。97年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。生活習慣病、血管・心臓など循環器系のエキスパート。『代謝がすべて やせる・老いない・免疫力を上げる』(角川新書)など著書多数。

メタボリックとは日本語で「代謝の」、メタボリックシンドロームは「代謝異常症候群」を意味します。メタボリックシンドロームとは内臓脂肪の蓄積をきっかけに起こる代謝異常のことで、軽んじてはいけないれっきとした病態です。これに高血糖や脂質代謝異常、高血圧が重なり、心臓病や脳卒中といった重大な病気を引き起こしやすくなることがわかっているため、予防・改善が国策とされているのです。内臓脂肪のオーバーヒートが全身の炎症を引き起こす、とイメージしてもらえるとわかりやすいと思います。