業界待望のビール減税が2020年10月に行われました。減税でビールは安くなり、競合各社は商機と見て新商品や新ブランドで攻勢をかけてきました。しかし、サッポロはとくに減税に合わせて新商品を市場投入しませんでした。その理由として、野瀬社長は「いちばん星マーケティング」を挙げます。その考え方とは?(2022年10月17日レター)

大波に乗ることは、必要でしょうか。私はそう思いません――。

業界待望のビール減税が2020年10月に行われました。減税でビールは安くなり、競合各社は商機と見て新商品や新ブランドで攻勢をかけてきました。しかし、サッポロはとくに減税に合わせて新商品を市場投入しませんでした。フラッグシップとなるブランドに特化していた競合にとって、新ブランドの展開は大きな意味があったのかもしれません。しかしサッポロは以前から「黒ラベル」「ヱビス」「サッポロラガー(赤星)」など複数のビールブランドを展開していました。すでにストーリーをもった多様なビールブランドをもち、各領域で強みを発揮していたため、それぞれのブランドを強化していくことがお客様の期待に応える道だと考えたのです。

(構成=村上敬)