誤解その2:飲酒後に眠くなる人は寝かせておけばいい

お酒を飲んでもまったく顔に出ない人がいる一方、飲むとすぐに赤くなる人や眠くなる人がいます。これは、アルコールが代謝される際に出る有害物質「アセトアルデヒド」の分解能が異なることが原因で、生まれつき持っている遺伝子が関係しています。酵素の活性度が遺伝子の型によって違うのです。

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そもそもアセトアルデヒドを分解できない遺伝子を持つ人は、飲むとすぐに気分が悪くなるので率先して大量のお酒を飲むことはないでしょう。ただ、自分の体質を知らない若い世代で無理に大量のお酒を飲んで「急性アルコール中毒」を起こす例が少なくないので、この点は注意してください。

お酒と同量以上の水を飲むよう心がける

飲むと赤くなるけれど、飲んでいるうちに強くなって飲めるようになる人もいます。また、楽しく飲んでいたと思ったら急に静かになって眠ってしまう人も。こういうタイプの遺伝子型を持つ人が、日本人の40%ほどいます。このタイプの人が飲みすぎると肝臓だけでなく、食道や咽頭がんのリスクが高くなることが知られています。

飲むと寝付きがよくなると思って寝酒の習慣を持ちやすいのもこのタイプ。しかし、寝酒の習慣がつくと耐性がついて飲酒量が増えることになりかねません。しかも、睡眠中はアルコールの分解が遅くなります。肝臓では脂肪よりもアルコールの分解を優先するため、体内にアルコールが残っていると脂肪はエネルギーに変換されずに蓄積されていきます。だから、飲んですぐ眠ってしまう人は“太りやすい”と自覚すべきでしょう。

もし、一緒に飲んでいる仲間でこういうタイプの人がいるときは、寝たら放っておくのではなく、寝てしまう前に水を勧めて血中アルコール濃度を下げるようにしてあげてください。もちろん、自分でこのタイプだと自覚がある人は、お酒と同量以上の水を飲むことを心がけてください。ちなみに、飲酒量の目安は1日で純アルコール量40gまで。ビールならジョッキで2杯までです。