本連載では、“伝説のトップコンサルタント”堀紘一氏に、メルマガ編集チームがまとめたリーダーたちの悩みをぶつけ、ズバッと斬っていただきます。(2022年7月25日レター)

――入社から半年で新人の4割が転職を考えると言います。入社してすぐ辞める人も少なくありません。民間の転職サービスが花盛りで、転職のしやすい時代になったのはいいことかもしれませんが、すべての転職がいいことだとは言えないと思います。期待をかけていた若手が急に「辞める」と言い出したときに、マネジャーはどう考え、どう対処したらよいでしょうか。

【堀】まずは辞める側の視点でお話しします。入社から半年後に次の会社に転職したとして、次の会社が果たして「バラの花園」なのかといえば、ほとんどの場合はそうはならないと思います。ためしに、次に行きたいと思っている企業に勤めている先輩がいたら、仕事の環境について聞いてみるといいでしょう。おそらく今の会社とほとんど変わらない実態がわかるはずです。そこでまた幻滅して、さらに転職を重ねたら、3社目は「バラの花園」なのかといえば、そんなことはないでしょう。

(構成=今井道子)