信頼関係を築くのが上手な人は、何が違うのか。『いつも好印象な人がしている言葉の選び方』(あさ出版)を書いた松はるなさんは「よかれと思ったひと言が、相手との距離を生んでしまうことがある。よく使いがちなフレーズのなかには、気付かぬうちに誤解を招く言い回しも少なくない」という――。(第1回)

お互いに前向きになれる言葉がいい

言葉には、お互いの気持ちを明るくしてくれる言葉と、気持ちを暗くしてしまう言葉があります。気持ちを暗くしてしまう言葉がすべて悪いわけではありませんが、自分自身と相手に与える影響を考えた場合、やはりできるだけ前向きになれる言葉を選んだほうが良いですし、得もするでしょう。

この人と話すと「いつも前向きになれる」「自信が持てる」「やる気が湧いてくる」と感じさせてくれる人は総じて、ポジティブな言葉を多く発しています。断る言葉ひとつにしても、「次につながる前向きな言葉」を選んでいたり、注意する場面でも「相手を責めずにお互いのやる気を高める言葉」を使っていたりと、言葉選びが上手です。

仕事・家族・友人・恋愛、すべての人間関係において「お互いが前向きになれるかどうか」はとても重要です。前向きになれる関係性でいれば、一緒にいることで心が豊かになり、たとえ大変なことがあっても乗り越えていけたり、お互いに高め合える「良い関係」を築いていけるでしょう。

話す人のイラスト
イラスト=北村友紀

話題を変えるなら「思い出したのですが」

では、「言われたら嫌な気持ちになる言葉」が数多くある中で、どんな言葉を選ぶと、お互いが前向きな気持ちになれるのでしょうか? よく言ってしまいがちなあまり良くない例と、好印象を与える言いかえ例の2つを紹介しながら解説していきます。早速、例を見ていきましょう!

【×】 話は変わりますが
【○】 ○○さんのお話を聞いて思い出したのですが

相手が気持ち良く話をしているときにどうしても話題を変えないといけないとしたら、どのように話を変えますか? 「話は変わりますが」「ところで○○の件ですが」とストレートに話題を変えるのも悪くないですが、相手によっては、「話の腰を折られた」と不快に感じたり「うっかり話しすぎてしまったな、申し訳ない……」と萎縮したりする可能性もあるでしょう。

相手に恥をかかせないで、なおかつ、その場の空気を壊さずに話の流れを変える魔法の言葉があります。

それは、「○○さんのお話を聞いて思い出したのですが」です。

言い換え例
イラスト=北村友紀