30年前に豊田章男が販売の現場に立ったとき、「ジャスト・イン・タイム」が、浸透していない状況を目の当たりにした。時が経ち2022年、再び販売とお客さまをつなぐ挑戦に臨んだ――。

トヨタらしさを取り戻す戦いが始まった

トヨタ生産方式(TPS)を販売と物流にあてはめたシステムをトヨタ販売物流方式(TSL=Toyota SalesLogistics)と呼ぶ。

「トヨタと販売店、お客様の間をジャスト・イン・タイムでつなぎたい」という積年の思いを実現するための考え方なのである。

(イラストレーション=浅妻健司 写真提供=トヨタ自動車)
【関連記事】
孤立した豊田章男
究極の"混流生産"を実現する元町工場
受け継がれる遺題
日本の技術で世界を変える「IOWN」のすごさ…iモードの失敗は繰り返さない
日本の製造業の勝ち筋がはっきり見えた…「農機のアップル」常識破りの戦略とは