メニュー選びにも「後悔の回避」が作用している

私たちは、何かの決断や選択をするとき、いろいろな感情や思い込みが合理的な判断を押し退けてしまい、行動を誤ってしまうことがあります(これこそが行動経済学の本質ですね)。告白して、もし失敗してしまったら……。心が傷つく、恥ずかしい、相手との関係が悪化してしまうかもしれない。そんな「やらなきゃ良かった」という後悔のリスクを負うくらいなら、何もしないほうがいいと考えてしまうのです。

この現象を、行動経済学では「後悔の回避」と呼んでいます。やりたいことがあるのに、なかなかできずにいる人には、この心理が働いているかもしれません。「後悔の回避」は、日々の選択や決断にも影響を与えています。

例えば、「ランチでいつも同じメニューを頼んでしまう」「新商品よりも、ずっと使っている商品を選んでしまう」というような日常生活の小さな選択もその1つです。会社内での「何か新しい改革をやろうとすると、リスクをああだこうだ言われて反対される問題」も、決断を下す側の心理に対する「後悔の回避」の影響です。