月30万円超の浪費生活にサヨナラ

私は4年前から、支出を月5万円以内にする生活を続けています。きっかけはコロナ禍で、60歳を過ぎても続けていたフリーライターとしての仕事が激減してしまったことでした。そうなると、現役時代をフリーランスとして過ごした私に残される収入源は、国民年金の月5万円のみ。

コーヒーカップを持ち、椅子に座っている女性
写真=iStock.com/maruco
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月5万円のやりくりと聞くと、「我慢の多い暮らし」を想像する人がいるかもしれません。私自身、今の家に引っ越す前は家賃13万円の公団住宅に住み、月の支出は30万円超え。浪費癖が染み付いていたこともあり、生活水準を大幅に下げることには不安を感じていました。

それでも背に腹は代えられず、暮らしていくためにジム通いや外食をやめ、美容代や洋服代も最小限に抑えました。その時々で必要なものしか購入しない生活に切り替えたのです。

こうして節約を続けていくうちに物欲が減って健康になり、とても快適な日々を送れるようになったのは嬉しい誤算でした。

限られた予算内で栄養価の高い献立を検討したり、百均グッズでDIYをしたりすることが習慣になったからです。洋服もリメイクすることが多くなり、浪費していたときより「生活の質」が上がったと感じています。

節約をする中で、私にとって「物質的な豊かさ」と「精神的な豊かさ」は比例するものではないと気づきました。今回は、なぜ私が無理なく節約を続けることができて、充足感のある生活を送れるようになったのかお伝えできればと思います。

モノを買うほどまたモノが欲しくなる

今から20年以上前、私がフリーランスで現役バリバリだった頃は家賃月23万円のタワマンで暮らしていました。仕事の傍ら2児のシングルマザーとして奔走する忙しい毎日で、溜まったストレスが原因なのか、あるとき乳がんという危機に見舞われました。がんは無事に快癒したものの、それまでの味気ない生活が物足りなくなり、着物にハマってしまいました。

しばらくして着物ブログを始め、読者からもらえる「素敵」「羨ましい」といったコメントに喜びを感じていました。読者の声に背中を押される形で、次々と着物を購入。そんな私を思春期の子ども2人は不安を感じながら眺めていたようです。山と積まれていく着物をめぐって、親子喧嘩が絶えませんでした。

その後、息子が就職して独立するタイミングで、前述した家賃月13万円の公団住宅に引っ越しました。その頃は、年齢や体力的にも、以前に比べて仕事量が減っていた時期でした。子どもが自立したとはいえ、月々の支出は30万円を超え、貯金が日に日に目減りしていきます。

この先同じような生活を続けていたら、すぐに貯金が尽きる。そうすれば子どもに迷惑をかけるし、生活水準も落とさなくてはならない。一人でいる時間が増えたためか、老後の不安が頭をよぎるようになりました。そうなると、節制しないといけないとわかっていても、不安を紛らわそうと浪費に走ってしまうのです。