※本稿は、尾石晴『「40歳の壁」を越える人生戦略 一生「お金・つながり・健康」を維持できるキャリアデザイン』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
幸せなはずなのに、なぜかすごく疲れる
私は子どもが2人いるワーママですが、会社員時代、出産を機に、時間が急激になくなりました。もちろん、24時間が消えたわけではなく、これまで自分の采配で好きにできていた時間に「子どものお世話」という大きな塊が入り、自分の時間がほとんどなくなりました。
家事・育児・仕事の繰り返しだけで、あっという間に過ぎていく日々。子どもはかわいいし、幸せなはずなのに、あれ? なんで私はこんなに疲れているのだろう?
今思えば、あれは「40歳の壁」の序幕だったのです。
・「趣味や習い事=幸せ」でも、その人間関係だけでは物足りない。
・「お金をたくさん持つ=幸せ」ではない。
・「仕事=幸せ」だと、定年で終わりが来る。
・「子育て=幸せ」でも、いつか子どもは巣立つ。
・「家でのんびり=幸せ」だと、運動不足で逆に健康を損なう可能性大。
年齢によって変わっていく「幸せ」
「自分にとっての幸せは何か?」を考えていくと、要素は1つではない。さまざまな要素が重なるところを探すことが大事だと、「40歳の壁」を前にして気づきました。
20代は、仕事や友人が中心(お金はない、健康については考えたこともない)、30代からは仕事と家族だけ(とにかく時間がない)、40代からはすべてが重なるところを見つけられるくらい、自分の視野も思考も成長してきている(はず)。
では、40歳以降の幸せな人生の方向性は、一体どうしたら見つかるのか。自分にとって大切なことが重なり、誰かの正解ではなく、自分にとっての正解となる「あり方」とは何か。
まず、「幸せな人生には、どんな要素が必要か?」を分解してみたら、次の3つの要素が見えてきました。
・つながり(家族・友人・知人)
・健康(体力・認知力)