なぜ私たちは「お金がほしい」と願うのか
「お金」「つながり」「健康」の3つの要素は、人間が幸せを感じる土台ともいえます。土台がないと家は建たない。強い風が吹いたり、大雨(人生あるある)が降ったりすると、すぐにグラグラしてしまう。それでは困るので、ここからは、この3つの要素について、さらに深掘りして考えていきましょう。
① お金
お金は、資本主義社会において、あなたの行動の選択を「自由」にするためのチケットです。
・上司と合わない → お金がある → 会社を辞める自由
・子どもに習い事をさせたい → お金がある → 好きな教育を選べる自由
・パートナーと性格が合わない → お金がある → 離婚できる自由
・おもしろそうな旅先を見つけた → お金がある → 旅行できる自由
多くの人は、金銭的な不安から解放されて、自由な人生を歩むために「お金がほしい」と思っています。つまり、本当はお金がほしいのではなく、自由な選択ができる状態がほしいということです。
労働力だけで稼ぎ続けるには限界がある
自由な選択ができれば、好きなように生きていける。私たちは、自分の時間や能力(人的資本)を労働力として提供することで、お金を得ています。しかし、労働力だけでお金を得ている場合、定年や加齢によって、入ってくるお金はいつかなくなってしまいます。
ということは、労働力だけで得ている「お金」はいつか消えると考えて、お金と向き合う必要があるのです。
両親世代の多くは、貯金+退職金+年金で生活をしのいでいます。彼らが働き盛りだった当時、日本は高度経済成長に伴って貯金の金利が高く、1つの企業に40年も勤めていれば、それなりの額の退職金をもらえました。加えて、年金も自分が払った以上の金額をもらえます。
しかし、私たちアラフォー世代は、そうはならないことが目に見えています。人生100年時代で寿命は伸びているし、年金も払った以上にもらえることはなさそうです。
転職が当たり前になり、同じ企業に40年間勤める人も減っていて、退職金も期待できません。では、どうするか?