すぐに連絡が取れる10人、思い浮かぶ?

30人くらいの人との「何かあれば集まる」「困ったら相談できる」「雑談が弾む」くらいのゆるく細いつながりが、幸福度を高めてくれます。

皆さんは、そんな人間関係を築けていますか? 人間、年齢を重ねていくと、限られた場所にいて、限られた人に囲まれるため、新たな関係をつくるのが難しくなってきます。

積極的にさまざまなところに出向いていき、人間関係をつくっていける人は別ですが、多くの人は、固定化された人間関係に落ち着いてしまうんですよね。

頭の中に、すぐに連絡が取れる10人を思い浮かべてみてください。ここ数年で知り合った人が2人以下という人は、人間関係が固定化されやすいタイプ。年を取ると、減ることはあっても、増えにくい可能性大です。そんな人は、いろいろな人に会う機会を意識的につくることが大切です。

カラダもココロも元気な状態が「健康」

③ 健康

健康とは何か? 皆さんはどんな状態をイメージしますか?

WHO憲章では、「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」と定義されています。

尾石晴『「40歳の壁」を越える人生戦略 一生「お金・つながり・健康」を維持できるキャリアデザイン』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
尾石晴『「40歳の壁」を越える人生戦略 一生「お金・つながり・健康」を維持できるキャリアデザイン』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

・カラダ元気
・ココロ(アタマ)元気

健康とは、この2つを満たしているということです。カラダは元気だけど、アタマが認知症の高齢者は「健康」ではないし、アタマは使えても不摂生がたたってカラダがボロボロの会社員も「健康」ではありません。

カラダの健康とココロ(アタマ)の健康を、その人らしく両立していることが大事。健康は、人的資本(自分が持っていてお金に替えられるもの)に含まれます。

人的資本は、ほかにもその人の持っている時間、体力、能力も含みます。①お金の項目でも触れましたが、多くの人は人的資本を労働力として提供して働いています。若い人が重宝されるのは、カラダもアタマも元気で、労働力があるからです。