お金がなくても石垣島10日間を満喫

北海道、石垣島、鹿児島、京都、徳島。今年もたくさん旅行をしました。石垣島と鹿児島はそれぞれ10日間満喫して、京都では5000円の高級ランチも食べました。頻繁に旅行を楽しめるのはお金持ちだからだと思われるかもしれません。しかし、実際はまったくそんなことありません。

山頂から景色を眺め手をひろげる女性
写真=iStock.com/lzf
※写真はイメージです

2023年の総務省の家計調査によると、共働き夫婦と未婚の子ども1人の世帯の年収は、平均で約856万円。一方で、50代の夫婦2人と、専門学校に通う娘1人が暮らすわが家の昨年の世帯年収は約200万円です。

月の手取り16万円から家賃や国民健康保険料といった固定費を引くと、自由に使えるお金は8万円。そこから生活費やお小遣いをやりくりしつつ、余ったお金で温泉旅行に行ったり美味しいものを食べたりしています。

【図表】森川家のある月の支出
※固定費の家賃6万円、国民健康保険料1万3800円を除く

べつに普段から我慢して生活しているわけでもありません。お金がないと人生を楽しめないなんてウソです。収入が少なくても、毎日快適に暮らしています。

実は私は11年にも「プレジデント」の取材を受けています。夫はSF作家で、私はイラストレーター。お互いに収入は不安定で、夫婦の合計年収は150万円程度。それでも当時は円高だったので、年に一回は海外旅行に出掛けていました。そうやって人生を謳歌する様子を綴ったコミックエッセイが話題になったこともあり、取材にきてくれたわけです。

わが家がやっていたのは、童話『アリとキリギリス』でいうところのキリギリス的な、楽天的な暮らしでした。そんな生き方がいつまでも続くはずがないという、批判の声をいただくこともありました。私自身、生活に不安が一切なかったのかといえばウソになります。

前回の取材から歳月を経て、わが家はどうなったのか。まず私は、イラストレーター業が開店休業状態で、ほぼ無職になりました。現在の収入は、半年に一度、過去に出したコミックエッセイの印税数千円が振り込まれるだけ。一方、夫は作家業の収入が多少増えて、世帯年収は年200万円前後になりました。

暮らしぶりはどうかというと、年収が増えてもあまり変わっていません。支出面では変化があったのですが、基本は稼いだ分だけ使うスタイルで、借金はしていないし、逆に貯金が増えてもいません。おかげさまで、今もキリギリス的生活を楽しんでいます。