クリスマスなどの親から子への贈り物にはご褒美や励ましのほか、「こんな人になってほしい」といった願いも込められる。名門私立の校長は自分の子供に何をプレゼントしたか、あるいは、自分の親からどんなものをもらったのか。今回は、豊島岡女子学園中学校・高等学校校長の竹鼻志乃さん、聖心女子学院初等科・中等科・高等科校長の大山江理子さん編をお送りしよう――。

※本稿は、『プレジデントFamily2025冬号』の記事の一部を再編集したものです。

■豊島岡女子学園中学校・高等学校校長 竹鼻志乃先生

本当に欲しいものは自分で選ばせます。愛着が湧くので大切にするのでは

Q:子供に贈ったプレゼントは?

ものではなく手作りケーキを贈っていました。

ケーキの材料を用意して、一緒に作りました。作る過程から、ワクワクと楽しい時間を一緒に過ごせますし、ずっと続けているので、ケーキの出来栄えから成長も感じられます(笑)。

子供がデコレーションを考えて、必要なフルーツを用意し、カットして一緒に飾り付けます。食事の後、子供がケーキを家族の人数分に切り分けて、食べ終わるまで、長い時間を家族で楽しむことができます。

プレゼントは、家族と一緒においしいものを食べて過ごす時間であることが伝わると嬉しいです。

うちの子の誕生日は、スーパーでイチゴが売っていない時期なので、毎年、デパ地下を駆け回っていました。どうしても手に入らなかった年が1回ありましたが、何軒も回ったと伝えたら、逆に感謝されました。

Q:プレゼントを選ぶときに心がけていること、ルールはありますか。

本当に欲しいものは、自分で選ぶのがいいと考えています。自分で選んだものは愛着が湧き、大切にするのではないでしょうか。仮に選択を間違えたなと思った場合でも、次回への学びにつながります。

プレゼントとして欲しいものがあるときには、子供と一緒に購入してきました。子供の大学院進学の際には、腕時計が欲しいということだったので、一緒に買い物に行き、気に入ったものを購入しました。

子供が小さいころには、一緒に選んでいましたが、その過程で、ものを選ぶ基準や価値観など、わが家の教育方針も伝わっていったと思います。