1日10時間英語を勉強する
雪深く凍える寒さの秋田。今、この秋田にある大学が全国から熱い視線を集めている。その大学は国際教養大。設立が2004年、11年3月でようやく4期生が卒業する。
それでも、就職実績は高く、ほぼ100%に達している。
それも就職先は秋田県内だけではない。むしろ、全国的な大企業がズラリと並ぶ。学内での企業説明会には、採用担当者がわざわざ東京や大阪から同大学に足を運ぶ。大学内で企業説明会を開催するということは、その企業の、学生を採用したいという意思表示を意味する。その顔ぶれたるや、錚々たる企業が勢ぞろいしている。三菱商事、住友商事、三菱重工業、日本貿易振興機構(JETRO)、読売新聞社……。
学生も就活についてはそれほど不安感がない。ある建設会社に内定が決まった学生は、自身の就職活動を次のように振り返る。
「留学から戻ったのが4年生の5月。出遅れ感もありましたが、普通に話をしていたら7月に内定が取れました。就活ですか? 世間で言われるほど大変ではなかったです」
就活で苦戦する他大生が聞いたら怒りだすに違いない。実際に就職実績は1年目が100%、2年目が99%、3年目が100%。2年目もわずか1人が就職しなかっただけだ。
その理由はほかでもない、英語力にある。講義はすべて英語。入学後1年間は全員が学生寮に入寮し、留学生と生活をともにする。