呼び方ひとつでトラブルに発展する可能性

「○○、ちょっといいか?」と上司に呼ばれる。オフィスでのそんな光景は、少し前までは当たり前のように見かけました。しかし、ここ10年ほどの間で、上司が部下を「呼び捨て」にすることは不適切だという認識が急速に広がっています。

上司と部下
写真=iStock.com/gyro
※写真はイメージです

ひとつのきっかけになったのは、2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」でした。学校でのいじめを防ぐために、17年には文部科学省が「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」を策定。あだ名や呼び名に配慮するよう求めました。

また、ジェンダーへの意識も高まり、男女を問わず「さん付け」にしようという流れが広がりました。これが「パワハラ」回避の風潮とともに、企業にも普及したと考えられます。リクルートワークス研究所が23年に行った課長級管理職などを対象にした調査でも、部下の呼び方について「さん付け」が79.3%と圧倒的多数でした。