もっと予防医学に助成金を出すべき
まもなくインフルエンザワクチンの接種が始まりますが、RSワクチンやモノクローナル抗体を一緒に受けることもできます。かかりつけの小児科、産婦人科、内科などに相談してみてください。
日本全国だいたいどこの市町村でも、子どもの医療費には助成金が出ています。乳幼児医療証や東京23区では「マル青」と呼ばれる高校生までが対象の医療証があります。こうした医療証を使うと、医療機関でまったくお金を支払う必要がないか、ごく少額で受診できます。一方、RSウイルスワクチンなどの定期接種以外の予防医学にかかる費用は自費で高額です。市町村は意図せずに「病気予防は自己責任、かかってしまったほうが家計負担がゼロ」という間違ったメッセージを出してしまっています。
本来、子どもへの医療費助成は、つらい思いをしている子どもを助けるとともに親の経済的負担を減らすという目的のために行っているはずです。そもそも子どもがつらい病気にかからないためのワクチンにももっと関心を持ってほしいと思います。
最後に、感染症予防の基本は、3密を避け手洗いをよくすること。新型コロナウイルス感染症が5類になってから忘れてしまった方が多いかもしれませんが、飛沫感染・接触感染の予防には換気の悪い密閉空間を避け、密集しないようにし、密接に接触することは避けましょう。