調査概要/gooリサーチとの共同で、インターネットを通じて調査を行い、1031人から回答を得た。調査期間は11年2月10日~13日、調査対象は30~50代の働く男女。

高スコアの人は言われなくても勉強する

学習目的についての回答でも、はっきりした傾向が出た(図8)。TOEIC730以上の76.6%が、英語学習の目的が明確なのに対し、470未満では49.4%と半分以下だ。TOEIC受験の理由(図9)とあわせて見ると、一層興味深い。「会社が奨励しているから」や「昇進・昇格のため」は、スコアが低い人ほど多い。一方、スコアが高い人ほど多いのは「自己啓発・レベルチェック」だ。スコアが高い人ほど明確な目的を持ち、自発的に学んでいるといえる。

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図8・9・10

これについて安河内哲也氏は、「言われなくてもやる人と言われなければやらない人がいるのは、勉強も仕事も同じ」と指摘する。TOEICは仕事の能力も測るという意味はこういったところにもある。

「『自発的にやるべき』と言うのは簡単ですが、実際はやらない人がほとんどでしょう」と言うのは山崎将志氏だ。「組織は2・6・2で構成されます。上位の2割は自発的にやるので放っておいていい。下の2割は、何を言ってもやらない。何とかすべきは間の6割。この6割をいかにやる気にさせるかが重要になってくる」

学習目的については、TOEICスコアが高いほど「仕事で必要」を挙げた人が多く、スコアが低いほど「将来必要になりそうだから」が多い(図10)。