TOEICの点数アップを目標にせよ

オフィスS&Y代表 
中村澄子氏

ビジネスパーソンがこれから英語を勉強するなら、TOEICの点数を上げることを目標にすることをお勧めします。

理由は、ずばり個人のリスクヘッジです。楽天やユニクロが社内の公用語を英語にすると発表して話題になりましたが、これからさらにグローバル化が進めば、あらゆる企業が英語を重視するようになるのは間違いないでしょう。その際に英語ができないとみなされるのは致命的です。

もちろんTOEICの点数でその人の英語力がすべてわかるかといったら、そんなことはありません。しかしながら、すでに昇進や転職、リストラなどの局面でTOEICの点数が“足切り”に使われているのをみてもわかるように、企業が英語力を判断する指標となると、現実にはTOEICに勝るものはないのです。

それに、TOEICはここ数年で内容がどんどん実際のビジネスに寄ったものになってきています。つまり、TOEICの点数が上がれば、それに比例して仕事で使える英語力も高まります。

TOEICの勉強を始めるには、まず自分が何点を取りたいのかを決めます。会社で具体的な点数を要求されている人はそれを目標にするのもいいですが、できれば全員800点を目指してほしいというのが私の本音です。

なぜなら、800点というのは、高い英語力を要求される外資企業であっても、不利な扱いを受けることのない最低ラインだからです。

TOEICは満点が990点なので、800点というのはかなりの高得点です。でも、恐れることはありません。受験勉強を通過してひととおりの文法の知識と単語力がある人なら、3カ月あれば800点を取ることは可能です。ただし、それにはいくつか条件があります。