単語はすべて覚え、CDは何度も聴くこと

TOEICの傾向と対策を的確に学びたい人には、私の書いた『新TOEICテスト1週間でやりとげるリーディング』(中経出版)、『TOEIC TESTリスニングの鉄則』(講談社インターナショナル)をお勧めします。これでリーディングとリスニングの攻略法を頭に叩き込んだあとは『TOEICテスト新公式問題集VOL.1~4』(国際ビジネスコミュニケーション協会)を徹底的にやること。このときもただ問題をひたすら解き続けるだけでなく、解きながら問題のパターンを覚えてしまうのです。

また、問題の中に出てきた単語はすべて覚え、CDも何度も聴いて耳を慣らすなど、徹底的に使い切ることを心掛けてください。

なかには、最初から公式問題集ばかりやる人がいますが、これはよくありません。公式問題集には“解き方”が書いていないので、ある程度以上点数が伸びないということになりがちだからです。やはり最初はTOEICの攻略法から入ったほうがいいでしょう。

4つ目は、余計な教材には手を広げないこと。いわゆる英語オタクの人ほど、TOEICの勉強をしつつ、「ラジオ英会話」も聴くようなことをしがちですが、「ラジオ英会話」はTOEIC向けにつくられた番組ではないので、これを聴いても点数アップにはつながりません。英会話を学びたかったり、もっと総合的な英語力をつけたいのなら、800点の目標をクリアしてからやってください。

逆に、800点の次は900点、930点というようにひたすらTOEICの点数だけを追い求めていくのも考えものです。

800点(企業によっては860点)あればもうリスクヘッジはできています。そうしたら、次に自分は何をしなければならないかを考え、今度はそれに時間を使えばいいのです。

※すべて雑誌掲載当時

オフィスS&Y代表 中村澄子
同志社大学卒業後、地方放送局などを経て、通訳養成機関で通訳術を学ぶ。エール大学でMBAを取得。現在は「TOEICクラブ」すみれ塾を主宰し、大手企業などでのTOEIC講師を務める。著書多数。
(構成=山口雅之 撮影=芳地博之、的野弘路)
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