600点までなら「音読」だけでもOK

六ツ野英語教室 主宰 
森沢洋介氏

英語をやり直そうと考えたとき、多少の心得があると、難しい参考書に挑みがちだ。だが英語講師は共通して「基礎からやり直せ」と強調する。

「やり直し」を訴える講師のうち、漫画『ドラゴン桜』のモデルの1人で、『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』『竹岡式やり直し英語』の著者・竹岡広信さんと、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』の著者・森沢洋介さんには共通点がある。2人ともかつて英語が苦手だったのだ。

森沢さんは、自分の経験について「外国語に憧れ、いろんな学習法を試しては失敗を重ねた」と振り返る。

たとえば「英語上達への近道」と聞いて、英語放送のラジオ「FEN(現AFN)」を1年間聞き続けたり、英語で書かれた小説の丸暗記に打ち込んだりした。そうした紆余曲折を経て、ある結論に到達したという。

「文法や語彙といった知識は、大学入学までに勉強した『受験英語』で、ある程度は身についています。それにもかかわらず、簡単な英作文もできず、日常会話にも事欠く人が多いのは、日本語と英語を変換する回路ができあがっていないから。知識を円滑に稼働させるトレーニングが必要なんです」

間違ったトレーニングは体を壊すだけだ。英語についても「英語放送を聞き流す」「海外留学で英語まみれの生活をする」といった方法では、回路は稼働しない。森沢さんはいう。

「ベンチプレスでいきなり100キロを挙げようとしても無理ですよね。語学学習も同じ。軽すぎるような負荷から始めて、徐々にきつくする。そのうち、感覚的に英語を受け入れられる体質へと変わっていきます」