「『将来必要になりそう』ということは、今英語を使う機会がないということでしょう」と山崎氏は見る。「今必要ないのに勉強するのは大変。必要になったら使えるよう、『臨戦態勢』だけつくっておくことがお勧めです。そのためには、文法と発音だけやっておけば十分です」

語彙や表現は、目的なく学んでもキリがない。英語が必要になったときに、必要な範囲のものを覚えるほうが効率がいいし、それで何とかなると山崎氏は説く。

「730未満の人は、まず文法をしっかりやるべき。高校生向けの参考書を3カ月やれば何とかなります。発音の勉強は、ないがしろにされがちだが、その分、伸びしろがあり、突破口になる。一気に通じるようになるし、発音ができるとリスニングも伸びる」(山崎氏)

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図11・12・13

今、英語を学ぶ目的がはっきりしない人は、「カッコよさから入るのも手」と山崎氏は言う。「カラオケで英語の歌をきれいな発音で歌うというのを目標にすれば、臨戦態勢づくりになります」。

「英語の学習期間」は、スコアが高い人ほど長い(図11)。「1週間あたりの英語の学習時間」も、スコアが高い人ほど長い(図12)。安河内氏は、「英語はラクに習得できるものではありません。継続は力なり。長く続けることが最大のリスクヘッジです」と強調する。

英語を使う機会については、スコアが高いほど多く(図13)、470未満では「ほとんどない」が大半だ。