おごってくれない相手とは二度と会わない
結婚する決断ができないまま、ズルズルと婚活を続けてしまう「婚活沼」にハマるアラフォー・アラフィフのキャリア女性。今回は、「おごってくれない相手とは二度と会わない」という女性の事例を紹介する。
F美さんは、電気機器メーカーに勤務する38歳。29歳の頃から知人の紹介や合コンなどで出会いを求めているが、いまだに結婚相手に出会っていない。婚活歴はすでに9年になる。
愛嬌があり、人懐こい印象のF美さんは、学生時代から年上の人や先輩にかわいがられてきた。大学で所属していたテニスサークルでも、社会人になってからも、男女を問わず先輩や上司から食事会や飲み会に声がかかる。そういうときは、必ずといっていいほどおごってもらえたという。
F美さんは、サークルでは「先輩、その技すごいですね! 教えてください」と素直に教えを請うことができるし、職場では「部長、すてきな色のネクタイですね」という言葉が自然に出てくるような女性だ。先輩や上司にかわいがられるのもよくわかる。
これまでにおつきあいした相手も年上で、デート代は基本的にはすべて出してくれた。合コンに参加しても、男性がおごってくれるか多めに支払ってくれるケースが多かった。
そんなF美さんにとって、女性が男性におごってもらえるのは「当然のこと」。よくいわれることだが、女性はデートに出かけるまでに、身だしなみにお金がかかる。美容院代、メイク代、ネイル代、洋服代だって必要だ。おまけにF美さんはひとり暮らしをしているので、家賃を差し引くとあまり余裕はない。「せめて食事代くらいは、男性に出してほしい」とF美さんはいう。
年と共に奢ってもらえないケースが増えてきた…
F美さんは、婚活で出会う相手に対しても「おごってくれないなんて、ありえない」と考えている。いわく、おごってもらえないということは、相手が自分に「それだけの価値を感じていない」ということだから。
だから、最初のデートで割り勘を求められたら、もちろんきちんと支払いはするものの、「二度と会うことはありません」ときっぱりと言い切る。
そんなF美さんが直面している問題は、年齢が上がるにつれて、おごってもらえないケースが増えてきたことだ。20代の頃は、ほぼ毎回おごってもらえたのに、30歳を過ぎた頃から少しずつ「割り勘率」が高くなってきた。