「医師や病院に任せていれば安心」はリスクが高い
もともと、この大学病院が「研究重視、臨床軽視」であることは、医師の間ではよく知られていました。患者がそうした情報に触れていたら、この病院で手術を受けるということ自体について、慎重に判断することもできたかもしれません。群馬の場合は、新幹線を使えば1時間やそこらで、東京のいい病院に行けるのですから。
あってはならない事件を引き起こした医師と病院が問題なのは言うまでもありませんが、「医師や病院に任せていれば安心」と思うことは、いかにリスクが高いかを知らしめた事件でもあったと思います。
情報弱者は損をするだけでなく、命さえ保証されない時代であるという危機感を持ち、情報力を高める必要があるのです。逆に情報をもっていれば、生活保護を受けている人でも、天皇の執刀医の手術を受けることができるのですから。