効率のいい勉強法は何か。医師の和田秀樹さんは「1日の中で有効に使われていない隙間時間は、実はかなりある。朝から晩まで自分がその時間に何をしていたかを記録すると、無駄な時間がたくさんあることが見えてくるので、そうした細切れ時間にそれぞれ何ができるかを考えるといい。例えば1分あれば、『簡単なメールの返信をする』『短い文章に目を通す』『単語をひとつ覚える』などいろいろなことができ、3分なら話すだけで400字詰め原稿用紙3枚分ほどの文字量になる」という――。

※本稿は、和田秀樹『頭がいい人の勉強法』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。

「ないように見えてある」時間の探し方

「時間がない」というのは現代人の口ぐせです。しかし、果たして本当に「ない」のでしょうか。

ビジネスマンと時間
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仮に1日12時間働かされるブラック企業に勤めているとして、通勤に片道1時間かかったとすると、仕事にとられる時間は14時間。睡眠を7時間とったとしても、食事や風呂などの時間を差し引いて、1日あたり2時間程度は自由に使える時間があることになります。

さらに言えば、通勤の往復時間も活用することができます。

いまのご時世、スマートフォンやタブレットなどを使って、移動しながら勉強することは当たり前にできます。

通勤電車の中で勉強するのは無理ということなら、普段家で見ているテレビ番組などを録画しておき、スマートフォンやタブレットを使って電車の中で見るようにすれば、家でテレビを見ていた時間を勉強時間にスライドさせることもできます。

このように、時間は「ないように見えてある」ものですし、工夫しだいでつくれるものでもあります。