仕事を変わりたいと思ったら、今の仕事を続けながら就職活動するのがベストだろう。しかし、上司との関係、面接、退社時期など思わぬ落とし穴が待ち受けていることがあるものだ。

今の職場を上手に退社して、キャリアアップする

在職中に次の仕事を探すのは楽なことではない。プライバシーを保ちにくいソーシャルメディアの時代には特にそうだ。今の会社で波風を立てずに、次の職場を見つけるにはどうすればよいか。転職先を探していることを上司に伝えるべきか。オファーをもらったら、退職予告期間は2週間で十分か。今の会社をどんな形で辞めるかは、次の会社でどれだけよい仕事をするかと同じくらい重要な場合がある。だからこそ、転職先を探そうとする人は、こうした問いに対する答えを知っておく必要がある。

就職市場は厳しいかもしれないが、だからといって今の仕事に留まらねばならないということではない。リストラの噂を耳にしたり、今の仕事が物足りなくなったりしたときは、次の仕事を探せばよい。就職市場は大方の人が思っているより活気があると、ボストンのキャリアコーチング会社、キャリア・ストラテジーズのプリシラ・クラマン社長は言う。「転職市場は、一部の人にとっては本当に厳しいが、新しい仕事を見つけて転職している人は大勢いる」。

もちろん、今の仕事を続けながら転職先を探すのは慎重さを要することだ。だが、うまくやれば、今の会社とよい関係を保ったまま転職することができ、それによって仕事上の人脈を強化することができると、エゴン・ゼンダー・インターナショナルのシニア・アドバイザーで、 『Great People Decisions: Why They Matter So Much』(邦訳『人選力』)の著者、クラウディオ・フェルナンデス=アラオスは言う。そのためには次の原則に従う必要がある。