どうすれば健康的に痩せられるのか。サイエンスライターの鈴木祐さんは「人間は本来、食べ過ぎると空腹感が収まり、体脂肪が燃えやすくなるなど、太りにくくできている。それなのに現代人が食べ過ぎてしまうのは、おいしくてやめられない加工食品があるから。加工食品を減らすだけで体重は自然と減っていく」という――。(第1回/全2回)

※本稿は鈴木祐『新装版 一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

男女が並んで立つイメージ
写真=iStock.com/CareyHope
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ダイエット法は一生続けられないと意味がない

私は、今でこそダイエットアドバイザーをしていますが、約10年前はデブの虚弱体質でした。

身長は165cmで体重は68kg。ラーメンと酒のせいで体脂肪率は35%を超え、総コレステロール値は250オーバー。顔のまわりについた脂肪とアレルギー体質のせいでつねに呼吸が苦しく、月に一度は肺炎を起こして病院に駆け込んでいました。完全な虚弱体質です。

どうにかしようと糖質制限ダイエットを試したり、十数万円を払って有名トレーナーのプログラムを受けたこともありましたが、どうにも成果が出ません。

どの方法も、始めてから3カ月は効果があるのですが、いったんダイエットを止めたらすぐに元の体型に逆もどり。どころか、極端なカロリー制限とエクササイズのせいで免疫力が低下し、さらに風邪をひきやすくなってしまいました。今思えば、ムダな金を使ったものです。

そこで、ようやく気がつきました。本当に必要なのは、死ぬまで使える一生モノの健康法だということを。

いつ仕事を失うかもしれず、福祉システムもあてにならない今日では、自分の肉体こそが最高の資産。数カ月で元の状態にもどってしまうのではなく、死ぬまで健康的な頭脳と肉体をキープできなければ意味がありません。

それも、できるだけ精神的な負担が少なく、日々の暮らしへ自然に取り込めて、しっかりした科学的な知識にもとづいていれば最高でしょう。

というわけで、いろいろな健康法を試しまくった結果、私は最終的に理想のテクニックにたどり着きます。それが、「パレオダイエット」です。

その方法を、一緒に見ていきましょう!